ゲーテ

ゲーテとの対話から Part1

エッカーマン著「ゲーテとの対話」を読んで驚いた言葉がある。 「私の本当の幸福は、詩的な瞑想と詩作にあった。だがこれも、私の外面的な地位のおかげでどんなにかき乱され、制限され、妨害されたことだろう!」 第二の万能の天才と言われるゲーテでさえ、…

ゲーテの格言 92

自負し過ぎない者は、自分で思っている以上の人間である。 【(「格言と反省」から) 自我と自由と節度について ゲーテ格言集 P134 高橋健二編訳 新潮文庫】 偉大な人は、人として無ければならない自信を持つ一方で、誰よりも謙虚。

ゲーテの格言 91

1ばんすぐれたものは1つをすることによって一切をするのだ。 【(「ヴィルヘルム・マイスターの遍歴時代」第1巻第4章から) 自我と自由と節度について ゲーテ格言集 P133 高橋健二編訳 新潮文庫】 ひとつなすことですべてを行い変容し行く。そしてそうしぬく人…

ゲーテの格言 90

無制限な活動は、どんな種類のものであろうと、結局破産する。 【(「格言と反省」から) 自我と自由と節度について ゲーテ格言集 P132 高橋健二編訳 新潮文庫】 制限なき行動は、人を疲弊させてしまう。節度ある行動あるのみ。

ゲーテの格言 89

偉大なことを欲するものは、心を集中しなければならない。制限の中に初めて名人が現れる。そして法則のみが、われわれに自由を与えることができる。 【(「われらの出しもの」第19場、1802年作から) 自我と自由と節度について ゲーテ格言集 P131 高橋健二編訳…

ゲーテの格言 88

われわれ自身を制御することをなさしめないで、われわれの精神を解放するものはすべて危険である。 【(「格言と反省」から) 自我と自由と節度について ゲーテ格言集 P130 高橋健二編訳 新潮文庫】 そう自らの解放をする際は。それ相応のセルフ・コントロール…

ゲーテの格言 87

自分に属するものから脱することはできないたといそれを投げ棄てようと。 【(「格言と反省」から) 自我と自由と節度について ゲーテ格言集 P128 高橋健二編訳 新潮文庫】 あまりに自明ながら、たしかに脱することはできない。だからこそ自らの変革が大事。

ゲーテの格言 86

人はそれぞれ特性を持っていて、それを脱することができない。しかも、自分の特性のために、しばしば最も無邪気な特性のために、破滅するものが少なくない。 【(「格言と反省」から) 自我と自由と節度について ゲーテ格言集 P127-P128 高橋健二編訳 新潮文庫…

ゲーテの格言 85

自分の一生の終わりを初めと結びつけることのできる人は最も幸福である。 【(「格言と反省」から) 幸福について ゲーテ格言集 P123 高橋健二編訳 新潮文庫】 死す時には至りたい。まったく届かない領域だ。

ゲーテの格言 84

自由に自分自身の幸福を鍛えることより、この上なく美しい平和を一体なにがわれわれに与えるか。 【(「格言的」から) 幸福について ゲーテ格言集 P121 高橋健二編訳 新潮文庫】 マイペースに自らを磨いていく時に、達成感と更なる向上心に満ち溢れ、高貴な平…

ゲーテの格言 83

欠点を改め、過ちを償うことは、最高の幸福である。 【(「格言と反省」から) 幸福について ゲーテ格言集 P121 高橋健二編訳 新潮文庫】 欠点を改め、過ちを償うことは宿業を燃やし消化して行くが故に最高の幸福。

ゲーテの格言 82

喜んで事をなし、なされた事を喜ぶ人は、幸福である。 【(「格言と反省」から) 幸福について ゲーテ格言集 P121 高橋健二編訳 新潮文庫】 なかなかできていないことを実感。何事にも楽しみと喜びを覚えることはそれ自体幸福。最高の楽観主義。

ゲーテの格言 81

実際はわれわれは、われわれが批判し得ないような書物からのみ学ぶ。【(「格言と反省」から) 芸術と文学について ゲーテ格言集 P117 高橋健二編訳 新潮文庫】 仏法で言えば、三証、比類無き道理に貫かれた、文章による論拠があり、実際にその通り。そうした…

ゲーテの格言 80

ドイツ人はすべての国語を学ぶべきである。外国人がドイツに来た時、気楽に感じ、ドイツ人が外国に行った時、どこへ行っても、我が家にある思いがするように。【(「格言と反省」から) 芸術と文学について ゲーテ格言集 P116 高橋健二編訳 新潮文庫】 web上の…

ゲーテの格言 79

文学は、人間が堕落する度合いだけ堕落する。 【(「格言と反省」から) 芸術と文学について ゲーテ格言集 P114 高橋健二編訳 新潮文庫】 ゆえに、高貴な人間の文学に触れてゆきたい。仕事と疲労をとることだけに忙殺され、中々本が読めぬ日々が続きたり。社会…

ゲーテの格言 78

叙情的のものはすべて全体としては、きわめて理性的であるが、個々の点ではすこしばかり非理性的であらねばならない。 【(「格言と反省」から) 芸術と文学について ゲーテ格言集 P109 高橋健二編訳 新潮文庫】 ここでの非理性は感性。前衛音楽の理詰めの音楽…

ゲーテの格言 77

芸術の品位は音楽においてはおそらく最も高貴に現れている。それは、音楽には取り除かれねばならないような素材がないからである。音楽は全く形式と内容だけで、その表現する一切のものを高め、気高くする。 【(「格言と反省」から) 芸術と文学について ゲー…

ゲーテの格言 77

音楽は最もよい意味で、比較的新奇を必要としない。否、むしろ、音楽は古ければ古いほど、人々がそれに慣れていればいるほど、効果的である。 【(「格言と反省」から) 芸術と文学について ゲーテ格言集 P103 高橋健二編訳 新潮文庫】 ドイツ民謡が音楽の理想…

ゲーテの格言 76

弱々しく病的で、実際むしばまれているから、ロマン的なのだ。古いものは(中略)強く生き生きとしていて、快活で、健康だから、古典的なのである。そういう性質に従って、古典的なものとロマン的なものを区別すれば、事は容易に明らかになるだろう。 【(エッ…

ゲーテの格言 75

最高の幸福の瞬間にも極度な逆境の瞬間にも、われわれは芸術家を必要とする。 【「親和力」第2部第5章から 芸術と文学について ゲーテ格言集 P102 高橋健二編訳 新潮文庫】 芸術は親友と同じく、苦を和らげ、立ち向かう力を与え、楽しさと喜びを与えます。ゆ…

ゲーテの格言 74

その作品に良いところがあると感じたら、私はそれに近づくことに努める。そうすると、きわめて喜ばしい発見をするのが常である。作品については新しい特性を認め、自分自身については新しい能力を認める。 【「格言と反省」から 芸術と文学について ゲーテ格…

ゲーテの格言 73

今後は何らかの芸術あるいは手工芸に留意しないものは不幸であろう。知識はこのめまぐるしい世の中ではもはや糧にならない。すべてのことに注意しきれないうちに、自分自身を失ってしまう。 【「格言と反省」から 芸術と文学について ゲーテ格言集 P100 高橋…

ゲーテの格言 72

芸術は、見るに堪えないものを表してはならない。 【「格言と反省」から 芸術と文学について ゲーテ格言集 P99 高橋健二編訳 新潮文庫】 見るに堪えないものは芸術に非ず。 この2日間、ケータイから更新。唯一ネットに繋がっているPCが家にいる僅かな時間終…

ゲーテの格言 71

人間の作品においても、自然の作品においても、本来特に注目に値するのは、その意図である。 【「格言と反省」から 芸術と文学について ゲーテ格言集 P98 高橋健二編訳 新潮文庫】 ほどよいユーモアは大切。ただし度の過ぎたユーモアは芸術を破壊し、品格を…

ゲーテの格言 70

ユーモアは天才の一要素である。しかし、それが勝ち過ぎると、天才の代用品に過ぎなくなる。それは、芸術の下落を伴い、ついには芸術を破壊し、滅ぼしてしまう。 【「格言と反省」から 芸術と文学について ゲーテ格言集 P98 高橋健二編訳 新潮文庫】 ほどよ…

ゲーテの格言 69

素材はだれの前にもころがっている。内容を見いだすのは、それに働きかけようとする者だけだ。 【「格言と反省」から 芸術と文学について ゲーテ格言集 P97 高橋健二編訳 新潮文庫】 テーマや材料はいつでもどこでもあり、それに働きかける中で、形式や内容…

ゲーテの格言 68

芸術品というものは価値ある対象に基づくべきもので、最後にその取り扱い方の巧妙さと苦心と努力によって、材料の価値を一段とよく見事にあらわすていのものでなければならない。 【(「詩と真実」第2部第7巻から 芸術と文学について ゲーテ格言集 P97 高橋健…

ゲーテの格言 67

芸術も人生と同じく、深く入りこめば入りこむほど、広くなるものである。 【「イタリア紀行」1789年10月19日夜、から 芸術と文学について ゲーテ格言集 P96 高橋健二編訳 新潮文庫】 幾多の傑作に触れれば触れるほど、より深くより広い世界だと、理解するこ…

ゲーテの格言 66

よいものを享受するのが、喜びであれば、よりよいものを感ずるのは、より大きな喜びである。そして芸術においては、最善のものに至って、初めて満足がある。 【「イタリア紀行」1789年3月3日、から 芸術と文学について ゲーテ格言集 P96 高橋健二編訳 新潮文…

ゲーテの格言 65

何が汝の義務であるか。その日その日の要求。 【「格言と反省」から 行動について ゲーテ格言集 P94 高橋健二編訳 新潮文庫】 人は自らの義務を忘れやすし。その日その日の自らの周りの要求を満たしているであろうか。私の現状は、否。 その日その日の要求を…