心に響く言葉 by ARiA

音楽で書こうと思っているテーマ、例えば、色彩などは、今年の6-8月お盆前までに、書いたテーマのブラッシュアップなので、その他のテーマで書くことを考えていた。

アニメで、綴るのもスパイスになっていいと思う。
この作品は、新型癒し系アニメのキャッチフレーズで世に出た、「空気系」、「日常系」の先駆けの作品。今だと「けいおん」といった作品が真っ先に上がると思うが、こちらの方が、本当に「空気」のように、寄り添ってくれる作品だと思っている。

BGMは、ブラジルで生まれた、ネイティブ・アフリカンとネイティブ・アメリカンの音楽文化との出会いが生んだショーロと呼ばれる、ジャンルの曲である。ブラジルがポルトガルの植民地であったこともあってか、フラメンコのようなアコギも聴けたりする。曲名でいうと逆漕ぎクイーンがそう。オンエア当時、バラエティなんかでも流れていた。繊細で温かみと清涼感溢れるアコギが心に染み入る。下手なヒーリング・ミュージックよりも眠りやすい、幸福感に満ち溢れた調べが個人的には好きである。サントラは、レンタルするか、買おうと思っている。じーんとくる泣きメロの曲もいい。このBGMを手掛けたCholo Clubは、ブラジルにもファンがいて、現地で5000人規模のライブを行ったこともある、日本におけるショーロのパイオニア。彼らのベストを、図書館で借りられたので、借りたのだが、この作品ではピアノが入っているので、その点のみ大きく異なるものの、このアニメのBGM同様、実に心地よい調べである。
例えば、

AQUA

gaykukogi queen

Aria no yuutsu

Gondra no yume



セーラームーン」、「プリンセスチュチュ」、「カレイド☆スター」、「ケロロ軍曹」を手掛けた佐藤順一が監督。演出、音響、綺麗な絵、TVアニメとしては、かなり秀麗な作品に仕上がっていると思う。感動話の煽情性も見事だ。
キャストも皆、名演だったと思う。特に、ヒロイン演ずる水無灯里演じた葉月絵里乃の演技には、何度ホッコリしたかわからない。特に、丁寧に発声している感嘆表現。一体何度悩殺されただろう。今も悩殺されている。というと、どういう声質やイントネーションが好きかわかる人はわかってしまうと思う。

私は、リアルタイムで一通り見ているのだが、心の中に、その内容がスーッと入るようにになったのは、前の職場から逃亡した今年の6月上旬、そうあの虚脱・無気力状態に陥っていた頃になる。

さっそく抜書き。

どんなに豊かでも不幸な人はいるし
どんなに貧しくても幸せな人だっているわ
結局本人次第なのよね
幸せを決めるのって
灯里ちゃんが素敵だから
この世界が素敵なのよ

ARiA 第4巻 ネバーランド ラストより アリシアが灯里に語り変える言葉

この世界で生きている人々を見てみよう。
貧しい中いつも笑っていて生き生きと楽しんでいる人もいれば、豊かでも精神を病んでいる人もいる。怒り、悲しみの表情だけで生きている人もいる。何でも楽しめる人って、とても素晴らしいと思う。

この第4巻には、伝説の大妖精では、主旨(ほぼ原文、一部言葉を変えている)にとどめるのであるが、こんな言葉がある。
「苦しいときや楽しいとき、より人生を楽しむためのスパイスだと思えばいい。自分の中で変えてしまえばいい。何でも楽しんでしまえばいい。日々を切るということはとっても素敵なこと。頑張っている自分を素直に褒めてあげて見るもの聞くもの触れるものこの世界がくれるすべてのものを楽しむことができれば一番星になることも夢ではない。」

本気でがんばって反省している人間を叱っても無意味っしょ
てゆーか逆効果


ARiA 第5巻 マルガリータ 終盤、合同練習反省とご褒美のマルガリータのシーンで晃が灯里たちに言った言葉

相手の自尊心を折ってはいけない。折ったら、心を開けなくなってしまう。心を開けたとしても、それはより多くの時間と労力を要してしまう。

時に優しく時に残酷に
時間はすべてを変えていくものだから

(中略)

あの頃の楽しさに囚われて
今の楽しさが見えなくなっちゃもったいないもんね

あのころは楽しかったじゃなくてあの頃も楽しかった・・・よね

うん

きっと本当に楽しいことって
比べるものじゃないよね

(中略)

今楽しいと
思えることは今が一番楽しいのよ
だから いずれ変わっていく今を
この素敵な時間を 大切に ね

ARIA 第6巻 オレンジな日々 水の三大妖精(アリシア、晃、アテナ)が、灯里たちに一人前になる前の合同練習をしていた頃を話すシーン

アニメでは、The Animation 第12話 そのオレンジ色な日にというタイトルで、話の終盤、仲間との帰りのやり取りは、全シリーズ屈指の感動シーンである。実は、話のツボにはまるところが非常にずれている私は、なぜか爆笑してしまう。この話は、イプシロンさんが、大好きな話だっただろうか。その時に流れる歌は、ARiA感動話のMADでは、かなり使われている。

.ARIA - Symphony (Soundtrack)

もしかしたら 当たり前すぎて 普段気が付かない 素敵なものって
まだまだ いっぱい あるのかも しれませんね

そうね

同じものでも 時間帯によって まったく 違った顔を見せてくれたり
季節が変わることで 空気や色合いも 移ろっていく
そして 何より
その時 その場に 居合わせる自分の気分一つで
見えてくる 世界が まったく違ってしまう

(中略)

素敵なものは無限大なんだから

ARiA 第7巻 停電 停電してからの灯里とアリシアの会話シーン

普段気付かない美しいもの、心に響いてくるものに鈍感になっていないだろうか。心を豊かに、自然の変化に、美や季節を感じることは、特に忘れやすくなっている気がする。この作品の原作者の天野こずえは、私が暮らしている埼玉出身。私の故郷と比較したら、県西部の人口8万くらいの街、北部の街でも自然公園の存在を抜きにしても自然を少なく感じてしまう中、小さな自然を体一杯楽しんでいるように思う。少ない中でも自然を感じられるようになれたらいいと思う。

鏡が自分の姿を映すように
人もまた自分の心を写すのよ

笑ってごらん

そしたら きっと アリスちゃんの前にいる人も きっと 笑い返してくれるわ


ARiA 第7巻 停電 アリスとアテナの会話シーン,アテナがアリスに贈る言葉

いつも、笑顔、楽しんでいられる人になりたい。

嬉しいことってーのはすぐ慣れて あたりまえになりがちなのに
嫌なことは たった一つ おこっただけでも
ものすごく 重く感じてしまう

たぶん

人は自分自身で嫌なことを何倍も重くしているんだ。

(中略)

いいことも悪いこともあたりまえにしないで
どっちもしっかりと受け止めていかなきゃな

ARiA第9巻 プリマ・ドンナ 悲しんでいる藍華に晃が語りかけるシーン

何事も、物事をすっきりと受け入れられるように。そのためのロジカル強化は必須。

何時でも何処でも何度でも
チャレンジしたいと思った時が、まっ白なスタートです

自分で自分をおしまいにしない限り
きっと本当に遅いことなんてないんです

ARiA第10巻 トラゲット 灯里がアトラに贈る励ましの言葉

楽観主義者の第一歩は、自分を信じ切るとことろから


第10巻 課外授業で印象に残ったの要旨(ほとんどは、原文ママ)
「叱り続けたら、委縮してしまうから、「こっち」「こっち」と声をかけ続ける。
失敗し続けたら、自分の勉強不足を大いに反省。
先輩として後輩を指導するとき、どうしてもうまくいかないことも起こる。
教えることと教わることは、じつはとてもよく似ている。
相手と同じ目線になって、たんと挑戦し、たんと失敗すること。
そして最後は、喜びをたんと一緒に分かちあう。」

相手の目線で考え、悩み、成長することの大切さ。乗り越えられたら、一緒に喜びを分かち合おう。


第11巻 クローバー 小さい頃の藍華が晃を励ますシーンの要旨
「ないものは、ないからしかたない。ないものは、つけたせばいい。」
そして、みつばのクローバーに、ばらの花びらをつけたす。その、よつばのクローバーを小さい頃の藍華から晃は貰う。
藍華は、この時のことを覚えていない。
天才でないならば、秀才になればいい。


最終巻のラスト2話は、変わらないように見えても刻一刻と変わりゆく日々。時は、その様相を、一変させる。もちろんそれが怖くなる時もある。それは、特に、アスペルガーを背負っている人間の場合、パニックを引き起こす可能性だってあるのだ。3.11もそう。大災害、戦争、突然の失業やいじめ、ワーキングプア。これらは、誰しもパニックの原因になる。それさえも受け入れて、ありたい未来へ歩いていく。そんな一幕が印象に残る。ここでは、第6巻のオレンジな日々で引いた言葉のシーンが原作では回想される。



Aria Rainbow
今年6月の2週間、この歌何十回聴いただろう。静かな幸福感とコーラスワークに満たされた歌。