自己愛、歯止めがきき難い厄介なもの

以下、非常に自虐的な考察。それでも綴るのは、頭のモヤモヤを整理するため。実は、アイデンティティ崩壊しかかっているのかもしれない。
ことの発端は、現職場で、欺いていると言われたことがきっかけ。
自覚症状は例によって、なし。
前例は、前職場でもあったのであるが、当時は、幻聴とパンを含む甘いもの以外職場では受け付けないくらい胃腸が弱っている上、それを食べる間隔が6時間開けようものなら即鬱症状、頭もマイクロスリープ気味であり、調べる気力もなかった。
そうこうするうちに、どんどんギクシャクしていく。
というわけで、相手の言わんとしていることを知るために、ネット上ではあるが、調べてみた。
キーワードは、嘘つき パーソナリティー障害
すべて該当ではないが、大体あっていた。
モラハラ・自己愛性パーソナリティー障害 チェックシート

該当したのは以下、
■ 母親が過保護過干渉。自分の言葉で追加していえば、人から愛された実感がなく育ち、見捨てられ不安が非常に高い。
■ 男の場合マザコン、女の場合ファザコンの傾向
■ 学生時代に勉強・スポーツ・恋愛・友人関係がどれも中途半端だった
■ 地位を求める、ランク付けに一喜一憂、天才・一流などの言葉を好む、誉められると5歳児の顔ではしゃぐ、○○さんに認められているなど人の評価を強調する
■ それ以外の人には饒舌で愛想が良い。愛嬌をふりまき道化を演じる、やたら謙遜、おごる、物を贈る、世話を焼く、いい人アピール頑張ってるアピールがうまい
■ ふとした時の冷酷さや器の小ささから本能的に違和感を覚える人もいる
■ デリカシーに欠ける言動が多い、空気が読めない、人の心の痛みがわからない
■ 人それぞれが理解できず人のやり方や趣味をバカにし自分の価値観を押し付ける
■ 考えることが苦手。自分の意見がなく人の言葉からパクる、人のマネをする、劣化コピー、個性がなくどこか薄っぺらい、多数派に流れる、創造的活動が苦手

■ 批判に弱く、些細な指摘に落ち込んだり激怒(自己愛憤怒)。または自分の才能に嫉妬されたと考え取り合わない。手柄は自分のものだが失敗は人のせい
■ 不利なことを言われると無視をしたり、落ち着き払った態度で相手をおかしな言いがかりをつけてきた悪者に仕立てあげ被害者を装う、非を認めず謝らない
■ 自分を良くみせたり、ターゲットを悪くみせたり、思いやりのない行動を正当化するため嘘をつく。 都合の悪い記憶は消去改ざんし、恥・感謝・罪悪感を感じない

自己愛(自己愛性人格障害) 理由と意味|心の病をもつすべての方へ
・自分の本当の弱みを見せれない人、負けを認められない人(プライドが異常に高い、そして疑い深い)
・自分を棚に上げる人、自分を客観的に見る能力が欠落している人、自分と他人を冷静に比較できてない人
・本当の意味で他人を褒めない人(目上や異性に、愛想としてほめまくる人はいます)
・誇大感を持つ人には2つのタイプがあります。
「自分は素晴らしい」と言うタイプと「あなたは素晴らしい」と言う2タイプの人。
あなたは素晴らしいというタイプの人は、その素晴らしい人に尽くし、奉仕している私自身も素晴らしい特別な存在だと思っています。
偉大な独裁者を崇拝する献身的な国民、偉大な神に身を捧げる熱狂的な信者などです。
すべてに言えることは、ありのままの自分が愛せないのです。

自己愛性、見捨てられ不安が非常に高いボーダーラインは、先進国では持っている人が多いと言われる。余談ながら、サイコパスこと反社会性と、演技性、自己愛性、ボーダーラインは、感情の混乱が激しく演技的で情緒的なのが特徴的。ストレスに対して脆弱で、他人を巻き込むことが多いという点で、パーソナリティー障害の中で、同一群として扱われ、共通点も多い。
アダルトチルドレンの症状と一致しているものも多い。
最近、触れたゲーム、シンフォニックレインのヒロインたちでは、ファルの人を欺く・利用するという傾向から自己愛性を言及することが可能かもしれない。ただ高校生に当たる年齢は、ジャッジしないほうがいいともされるギリギリの世代なので、しない方がいいかもしれない。ただ、そのまま大人になったとしたら、異論をはさむ余地はないだろう。

私自身が、聴かれたくないことを聴かれると、どうしても体が固まる、声が出ないことも、これら一連の症状で説明がついてしまう。劣化コピーも同様。劣化コピーは、自閉症スペクトラムでも起こるのであるが、確かに自己愛性ならではの劣化コピーをしているのは明らか
何で、アイデンティティ崩壊に向かっているかもしれないと考えるのは、以下の理由からである。
自分も皆もwin-winでいるために、思いつく限り行動したつもりであった。しかし、それは、歪んだ自己愛に起因するものである可能性が高いこと。自覚症状はないものの、他覚症状が何よりも物語っていること。

都合の悪い記憶は消去改ざんし、恥・感謝・罪悪感を感じないに関しては、私の場合、ワーキングメモリーが若干平均を下回ることが確認されているものの、自分の身を守るために欺く際に、実際に都合の悪い記憶は消去改ざんしている可能性は高い。罪悪感は感じているものの、これも見捨てられる不安、人から愛された実感がないことと連動している可能性が示唆できる。
むしろ、ちょっとした攻めに対して、強迫として認識するところは、パーソナリティー障害C群不安型、不安や恐怖心が強い性質を持つ強迫性・回避性・依存性が当たるのであるが、現時点では自閉症スペクトラムで考えた方がしっくりくる。回避性に触れればシンフォニックレインのヒロインのリセ、フルーツバスケットのキャラだと草摩 杞紗がそうかもしれない。とはいえ、依存性とりわけ回避性は、内気で引っ込み思案で人見知りが激しいとこの定義に該当する人が多い。なので、この定義に該当するのは、日常生活に支障をきたしているかであろう。

無駄にダラダラ長く書く癖も、自己愛からかと、見ているもの、感じているもの、すべて捻じ曲げられているものだとしたらという恐怖、猜疑心、自己不信で満たされていく、今目をそらしたり、思考ブロックすることで、なんとか歪な自分を成り立たせている感じ。さらに言えば、シンフォニックレインからになるが、ファルのことが言えないという現実。
それでも気づいている。これは必ず越えなければいけないことだということを。生まれてずっと同じところをぐるぐる回っていた原因の一つに、歪んだ自己愛は確実にある。ケン・ウィルバーの言葉を借りれば、原因を3人称から、2人称へ。2人称から1人称に置き換えていく必要がある。今ようやく自分自身にある見えてこなかった因が見えてきた。というわけで、間違いなく一歩進んでいるのは確か。その上で、厄介なのは、広汎性発達障害とパーソナリティ障害は重複診断は認められないこと。発達障害を準パーソナリティー障害として見る見方があること。だから自己愛やボーダーラインに似た症状は、2次障害として捉えた方が適切か。この考えは発達障害でパーソナリティー障害の症状と一致する場合、通常のパーソナリティー障害と別項で考える見方からヒントを得た。この場合、精神分析のアプローチが不適合とも。
ボーダーライン向けも含めてトライしようと考えたのは以下、いずれも認知行動療法の派生である。
一つ目はボーダーライン向けのものになるが、
弁証法的行動療法
個人精神療法 - 週1 - 2回(1回1時間から1時間30分の面接)
グループスキルトレーニング - 週1回(1回2時間30分)
電話相談 - 随時
治療チームのコンサルテーションミーティング - 週1回3時間
個人精神療法では患者は日記をつけ、それを元に治療者と行動療法的な話し合いがもたれる。通常は週1回1時間程度だが、初期の頃や危機介入時は週2回になることもある。初期の頃は特に「患者の現状をありのままに受け入れること」が強調される。またグループスキルトレーニングに参加する患者は、個々にこの個人精神療法を受けていなければならない。個人精神療法を行う治療者(主セラピスト)と、グループスキルトレーニングを行う治療者(スキルトレーナー)は重ならないようにする。グループスキルトレーニングは、個人的な問題に深く立ち入れないため、あくまでこの個人精神療法の補助という役割である。
グループスキルトレーニング
マインドフルネススキル
把握スキル
把握スキルその1では、観察することを学ぶ。一歩下がって客観的に出来事を観察し、その体験に巻き込まれること無くただ観察するスキルを身につける。自身の経験や感情、思考を受け入れ、何も感じることなくそのまま流すという具合である。
把握スキルその2では、出来事や自分自身の反応を言葉で描写することを学ぶ。BPDの患者は自身の感情を明確に言葉で表現することを苦手とすることが多い。的確な言語表現は、対人関係保持における意思伝達や、自己抑制にとって必要不可欠な能力である。例えば、自分自身の個人的思考が、間違った事実認識を呼ぶこともある。「愛されていないように感じる」という感情が、「私は愛されていない」という事実として認識されてしまうということがあるとする。思考から連想される事柄と周囲の事実との関連性を、はっきりと描写することで現実を客観的に正しく捉えることができれば、このような誤った認識は防ぐことができるだろう。
把握スキルその3は、自意識的にならずに、しかし注意深く関与するスキルを身につける。例えば習慣的に行う作業(帰路を歩くなど)は無意識的に行うことも出来るが意識的に注意深く(mindfulに)行うことも出来る。慎重かつ注意深く、しかし自意識的ではなくスムーズに事に関与していくスキルを獲得する。
対処スキル
1.断定(判断)しない。端な思考をバランスの良い思考に変えることはせず、良い・悪い、または否定的・肯定的という、断定的な思考自体を完全に止める訓練をしていく。あくまで観察のみに留まり、判断や断定はしないというスタンスである。
2.ひとつのことだけに集中する。つ目の対処スキルではそういった意識の分離を、その瞬間瞬間に焦点をあて「集中すること」に変えていくスキルを身につけていく。思考が他の思考によって邪魔をされたら、意識を集中させ一つの思考に戻る訓練をする。
3.効果的であること。BPD患者はしばしば「正しいかどうか」「公平か不公平か」「・・・すべきである」という思考に捕らわれ、自分が置かれている状況のニーズを満たせない。このスキルを身につけると、怒りなどの無駄な感情の表出や、結果的に自分自身が損をするような行動や状況を減らすことが出来る。

対人関係保持スキル
対人関係保持スキルトレーニング
人間関係に留意する
優先順位と、生活でや人間関係で要求されることとのバランスをとる
したいことと、しなければならないことのバランスをとる
統御力と自尊心を養う

自分の望みをかなえる
自分の目標を達成し、望むものを手に入れるために必要な技術を獲得していく。キーワードは「DEAR MAN」である。弁証法的行動療法では日常で忘れずにスキルを使えるように、しばしばこのようなキーワードが登場する。
1.Describe (状況を客観的に描写する)
2.Express (状況についての意見・感情をはっきり表現する)
3.Assert (相手に行動をおこさせるために、要望を主張する)
4.Reinforce (行動が良い結末をもたらすことの強調)
5.stay Mindful (心の動きに集中させた状態を保つ)
6.Appear confident (確信・自信に満ちていることを示す)
7.Negotiate (自分と他人の要求に折り合いをつけるために交渉する)

対人関係を保持する
対人関係を維持するためには「GIVE」の頭文字ではじまる要素が必要である。
1.be Gentle (穏やかで節度のある態度を心がける)
2.act Interested (相手に関心を持っているように振舞う)
3.Validate (相手を肯定する)
4.use an Easy manner (和やかな態度を示す)

自尊心を保つ
自尊心を保ち、自分自身を尊敬し続けるためには「FAST」のキーワードの要素が必要である。
1.be Fair (公正であること)
2.no Apologies (むやみやたらに謝罪しない)
3.Stick to values (自分自身の価値感を守る)
4.be Truthful (誠実であること)

感情調節スキル
1.今ある感情を観察する
2.その感情を描写する
3.感情の性質を理解する
4.感情のメカニズムを理解する
5.ネガティブな感情を減少させていく
6.ポジティブな感情を増加させる

ネガティブな感情を減少させる
ネガティブな感情を減少させるためのキーワードは「PLEASE MASTER」である。
1.treat PhysicaL illness (身体疾患の治療) - 身体の病気に罹患していると否定的な感情に対する抵抗が弱まるため。
2.balance Eating (バランスのとれた食事) - 多すぎても少なすぎてもいけない。気分の良くなる食べ物・悪くなる食べ物について話し合う。
3.avoid mood-Altering drugs (気分を変動させる薬物を避ける) - アルコールや薬物も否定的な感情に対する抵抗を弱める。
4.balance Sleep (適度な睡眠) - 自分が気分良くいられるだけのほどよい睡眠を心がける。
5.get Exercise (運動する) - 適度なエクササイズ。有酸素運動は継続して行うと抗うつ効果や統御力を高める。
6.build MASTERy (統御力を養う) - 自信と能力を高める。

ポジティブな感情を増加させる
愛、喜び、誇りや自信、平穏といったようなポジティブな感情を増やしていく。
1.ポジティブな経験を積み重ねる - 短期的には好きなこと、楽しいことをする。長期的展望としては目標を作り努力する。人間関係に目を向けるなど。
2.ポジティブな経験に心を向ける - 起こった良い出来事のほうに目を向けるようにする。
3.心配事に気をとめない - 今の幸運はいつか終わると考えないこと。自分は幸せになる価値があるのかと考えない。

苦悩耐性スキル
苦悩耐性スキルは主に短期間の苦悩に耐えるための「危機を乗り越えるストラテジー」と、長期間の苦悩に耐えるための「現実を受け入れるためのガイドライン」の2つ存在する。「危機を乗り越えるストラテジー」は主に「気をそらす」「自分を落ち着かせる」「その瞬間の体験を好ましいものに変える」「良い点と悪い点を考える」の4つのストラテジーを挙げている。

危機を乗り越えるストラテジー
気をそらす
キーワードは「Wise Mind ACCEPTS(賢い心で気をそらす)」である。
1.Activities (とにかく活動する) - 掃除をする。散歩やイベントに出かける。ノンカフェインのコーヒーや紅茶を飲む。ゲームをする。
2.Contributing (何かに貢献する) - ボランティアに参加する。誰かのために何か作る。
3.Comparisons (自分より苦しい立場にいる人と比較する) - 自分より不運な人と比較する。災害や人の苦難のニュースを読む。メロドラマを見る。
4.opposite Emotions (正反対の感情を生み出す) - 感動的な本を読む。恐怖映画を見る。古い手紙を読み返す。
5.Pushing away (しばらく放っておく) - しばらく考えることを止め気持ちを放りだしてみる。
6.other Thoughts (他のことを考える) - 10数える。テレビや雑誌を見る。パズルをする。
7.intense other Sensations (他の激しい感覚を起こさせる) - 手に氷を握る。ゴムバンドを手首に巻き引っ張って離す。ゴムボールを強く握るなど。

自分を落ち着かせる
視覚・聴覚・臭覚・味覚・触覚のすべてにおいて感覚を鎮め、自己緩和する。
1.視覚 - 部屋に花を置く、バレエやダンスを見に行ったり、自然風景を見に行く。本の中の絵画を見る。綺麗に爪を整えるなど。
2.聴覚 - 美しい和む音楽またはエキサイティングな音楽を聴く、自然の音に注意を向ける、お気に入りの歌を歌うなど。
3.臭覚 - 香水をつける、アロマキャンドルを灯す、森林浴をするなど。
4.味覚 - 身体に良い食事をとる、1つの食べ物をよく味わいながら食べる。ハーブティーホットチョコレートのような緩和作用のある飲み物を飲む。
5.触覚 - ジェットバスに入る。犬や猫と戯れる。心地よい椅子に座る。誰かをハグする。シルクのシャツを着るなど。

今この瞬間を好転させる
キーワードは「IMPROVE」である。
1.Imagery (イメージする) - 気をそらしたり、勇気や自信を強化したり、安全で安心な場所に行けるリラックスしたイメージを持ち、将来自分が報われることをはっきりとイメージする。
2.Meaning (苦悩に意味付けをする) - 苦悩に意味づけをすることは多くの危機的状況にある人の人生を救うとされる。苦悩に価値、意味を見つける。可能な限りポジティブな側面を抽出してみる。
3.Prayer (黙想する) - 状況に対して完全に自分をオープンにする。 
4.Relaxation (身体をリラックスさせる) - 危機的状況で身体が緊張状態に変化するのと反対に、リラックスさせることで心身のコントロールをする。
5.One thing at a tirne (一度に1つのことをする) - マインドフルネス・把握スキルその2と同じである。
6.a brief Vacation (短い休暇や休憩をとる) - 適度な休憩・休暇をとる。20分ふとんに入る、海辺に1 - 2箔する、きつい仕事の合間に1時間休憩をするなど。
7.Encouragement (自分を励ます) - 自分を勇気づける。「私は耐えられる」、「いつかは終わる」、「私は頑張っている」などの言葉を言い聞かせる。

良い点・悪い点の両方を考える
現実を受け入れ耐えることと、現実を拒否し耐えることの良い点と悪い点をそれぞれ考える。ここでは現実を受け入れ耐えたほうがより良い結果が導き出せる事実と向き合い、受け入れていく訓練をする。

現実を受容するためのガイドライン
「現実を受容するためのガイドライン」はマインドフルネスの延長のようなスキルである。訓練方法は以下の通りである。
1.呼吸 - 自分の息使いを感じるための呼吸の練習をしていく。
2.微笑(Half-smiing) - 顔をリラックスさせ、ハーフスマイル(微笑)を作る練習をする。
3.意識すること - 全ての日常の動作を注意深く意識しながら行う。
日本では本格的にトライしているところは少ない。更に社会保険制度的にもしにくい。生かせるかわからないが次週テキストも出版されているようであり、ただ今取り寄せ中。非常にアサーティヴであり、マインドフルネスのくだりは森田療法にも通じる。マインドフルネスは、日々の唱題でできれば、本来理想的といえるかもしれない。というのも天台の止観瞑想に近接するアプローチであるから。間接的にトランス・パーソナルで用いる技法が入っていることになる。そう捉えるかはセラピスト次第であるが。包括的なアプローチであることも好感が持てる。この治療法を考案したマーシャ・リネハン自身が、ボーダーラインで苦しみ、入院も経験し、退院後も、自殺未遂をしていたということで、さらに好感を持った。

次に、対人関係療法
アメリカでは境界性パーソナリティ障害の治療に対人関係療法(IPT)を用いることがある。元々はうつ病の治療用にクラーマンらが開発したものだが、「対人関係」に焦点を絞った治療法は、あらゆる精神疾患に適応できる。近年では米国精神医学会のガイドラインにも掲載されており、国際的な治療法として認められている。例えばうつ病になる前には、「仕事を断れない」「悩みを打ち明ける相手がいない」などの対人関係上の問題が、発症に関与することが指摘されている。対人関係療法では、家族や配偶者、友人など身近な人との対人関係の歪みを、自身で治す能力を身につける。修正していくのはあくまで「対人関係の築き方」であり、本人の性格変容を目的とはしない。前述のうつ病のケースを例にとると、「上手な断り方」「悩みの共有方法」を覚える。精神分析とは違い、ストレスの原因の解釈をしたりはせず、対人関係に焦点を絞り込んでいるため治療が短期間で済む利点もある。過食を伴う摂食障害にも有効というデータもある。
ソーシャルスキルを付けるのにもいいかもしれない。本は届いたが、次の休みまで読めそうにない。

最後。問題解決療法(PST)は、認知行動療法の一つで、患者は問題解決の態度と技法を学ぶ。根本の考えは、生活の質を向上させ、精神病理的な部分を減少させることである。
PSTの基礎は社会的問題解決の心理社会的構築は精神病理学と関係しているとするものである。

この療法の理論的背景は、社会的問題解決と呼ばれ、日常生活の中でストレスを感じるさまざまな問題に対して、その問題を取り扱うのに有効な解決策の選択肢を見つけ出し、それらの中から最も有効な手段を見つけ出そうとするプロセスと定義されています(D’Zurilla & Goldfried, 1971)。
この社会的問題解決における問題とは、なんらかの障害により、そうありたいと思う状態(What I want)と現在の状態(What is)が不一致であり、効果的な解決策(コーピング)がとれない状態のことです。
そして、効果的な解決策とは、ポジティブな結果(ベネフィット)を最大にし、ネガティブな結果(コスト)を最小にするように、問題に対処する(目標を達成する)ための取り組み(コーピング)のことです。
PSTの5つのステップ
認知行動モデルでは、問題場面において、個々人が持っている認知的スキルや行動的スキルが情緒的反応や心理的適応を引き起こす媒介的役割を果たしているとされています。
D’ Zurilla & Nezu(1982)によれば、効果的な問題解決を行うには、相互的に作用する5つの認知行動的スキルが必要であるとされます。PSTは5つの認知行動的スキルを効率的に学習させることを目的とした認知行動療法の一技法です。
PSTは、図1-1に示したように、ステップ1「問題解決志向性」、ステップ2「問題の明確化と目標設定」、ステップ3「問題解決策の産出」、ステップ4「問題解決策の選択と決定」、ステップ5「問題解決策の実行と評価」の5つのステップから構成されています。
PSTの有効性については、メタアナリシスが行われています。
Cuiper et al. (2008)は、合計53の独立した無作為化比較試験のデータを対象として、軽度(mild)から中程度(moderate)の抑うつの成人に対する7つの主要な心理療法認知行動療法、非指示的心理療法、行動活性化療法、精神力動的心理療法、PST、対人関係療法、社会的技能訓練)の効果の比較を行っています。
その結果、PSTは対人関係療法よりは効果値が低いが、非指示的心理療法よりは効果値が高く、その他の主要な心理療法とは同等の効果があることが示されています。さらに、ドロップアウト率に関しては、問題解決療法が最も低いことが明らかとなっています。
PSTに関してはあまりよさげな本が見当たらず、探している途中。論理療法には近接しているので、仏法の唯識論との親和性が高いはず。こうしてみると弁証法認知療法が、対人関係療法を飲み込む包括的体系になっていることに気付く。

ほぼ1年前にネット上で喧嘩別れした彼。彼も私と症状が幾分異なるけれど、自己愛、ボーダーラインの傾向があることに今更ながら気づく。自己愛もちの著名人には、太宰治三島由紀夫、ボーダーラインには、太宰治ヘルマン・ヘッセが続く。
さらに言えば、現職場のフリーター組、経営者みな、それなりに自己愛に悩んでいることにも気づいた。

だから負けないよ。乗り越えるために、今を生きているのだから。