新日本フィルハーモニー管弦楽団第537回定期演奏会 ヘンヒェン指揮 モーツァルト後期3大交響曲を聴きに行く

またまた過密シフトを承知で行く。二階席真ん中よりやや右寄り6列目。できれば最前列で取りたかったのだけど。この日道を間違えて大遅刻。交響曲第39番の第3楽章が演奏される時に到着。中で聴いたのは第40番が始まってから。ヴィーンフィルのゲネプロで聴いた空から降ってくる感覚はなし、乙葉や若くて行員そう。思えば、あの時は、2階右手壁寄りで残響音がすぐ聴こえる場所だった影響が大きかったことを悟った。やはり記憶補正が強すぎたか。幻がこうして消えてゆく。今私が聴いているモーツァルトクリップスのような優美に振り切った演奏が心に染み入る。とはいえ、晩年ブリュッヘン、コープマンの演奏も好きな私は、とにかく聴き入った。抑制の聴いたヴィブラード、モダンオケらしいオーケストラの厚み、ピリオドアプローチの影響を感じる快活テンポ、聴いていて心地いい。ただ私の中ではインパクトに残らなかった。演奏のアプローチが好みから外れているのだろう。いい演奏だったのは確か。なにより、私の今の視聴環境だと、ホールにいるときの空間をある程度再現できている。定位は完璧。AKG iP2だとAKGの名器240Sに負けてしまうが、Klipsch X11ならある程度はできてしまう。これからは本場に行くときは別としてヴィーンフィル、シカゴ、クリーヴランド管弦楽団が来日するときに行けたら行くくらいにとどめようと思う。この冬から春にかけていったこの時間は決して無駄ではないかった。、