ゲーテの格言 57

すべてが等しく、すべては等しくない。すべては有益であり、かつ害悪である。すべては語ると同時に無言であり、理性的であると同時に非理性的である。人が個々の事がらについて表白することはしばしば相矛盾する。


【「格言と反省」から 科学、自然、二元性について ゲーテ格言集 P67 高橋健二編訳 新潮文庫

まるでこの言葉は禅問答のようである。晴洋の思想は、ひたすら分析に分析を重ね、矛盾は排斥するか無視する方向にいきがちである。そして矛盾無しと考えた思想が、相反する思想にその矛盾点を突かれた事例多し。諸行無常ゲーテの言葉で綴った感あり。そして実際にこの世界は相矛盾すること多し。私が混乱に陥りがちな理由の1つに思える。ただその中で仏法のみは矛盾無きことを体得し、矛盾さえ、更なる高みへと統合しゆくものであることを体得して参りたい。



にほんブログ村 哲学・思想ブログ 仏教へ
スカウター : 信心の王者たれ!