Franz Schreker Der ferne KangよりNachtStueck


私のブロ友の周辺が一層騒がしいこと、こちらはそんなに慌ただしくはないのだけど、書く気力がなんとなくなくなっていた。正直、こうして書くのも気が重たいのだけど。

フランツ・シュレーカーが、手掛けた印象派、ある意味スクリャービンの響きにも近接したオペラ。遥かなる響き。終幕に登場する間奏曲。
非常に耽美で、官能的。重心が低く重いところは、ドイツ的。それ以外の色彩感などは、とてもフランス的。ラヴェルは、この作曲家のオーケストレーションを楽譜から学んでいた節があるけれど、この曲は、ラヴェルよりはドビュッシーだと思う。オーケストレーションの魔術師は、ラヴェルR.シュトラウスとシュレーカーは、それぞれよく言われる異名だけれど。この中だと、今は、シュレーカーが一番好き。シュレーカー以降で、オーケストレーションが好きな作曲家だと、コルンゴルトメシアン佐村河内守氏だと思う。
寝る前の1曲に良いかも知れない。オペラ本編は、時代を反映してか、破廉恥なシーンがあるので、劇そのものを見るのは、一定年齢以下お断りである。


今年の十五夜に、ぴったりな音楽だと思う。私は、非常に聴くレパートリーが偏っていて、ドビュッシーそのものは聴かず、その影響を受けながら自分のスタイルに昇華したシュレーカーやメシアンをチョイスするひねくれ者だけれど。