Daphnis et Chloe & The Nutcracker

今夜聴いていたのは、レスピーギ交響詩「ローマの松」「ローマの祭り」「ローマの噴水」、ラヴェルボレロ」「ダフニスとクロエ」「亡き王女のためのパヴァーヌ

レスピーギ交響詩は、華麗で優雅であり、ローマに行ったらこの曲で歩き回りたいと思いました。さすがに、モーツァルトのジュピターとだと分が悪い(ただ、オーケストレーションは、レスピーギの方が良いです)しかし、ラヴェルの方がオーケストレーションは数段上。惜しい。
「亡き王女のためのパヴァーヌ」はたまたま今回聴いたCD(シャルル・デュトワ指揮、モントリオール交響楽団演奏)に入っていたために聴きました。もう一つの理由が、東方紅魔郷レミリア・スカーレット戦で流れる曲のタイトルの元ネタ(亡き王女の為のセプテット)というのがあります。「亡き王女のためのパヴァーヌ」とは対照的な疲れる曲。

ボレロ」も聴きました。実は15分間、同じメロディーが流れているだけです。転調が途中で1回、終わりでメロディーに変化があるだけで、曲の変化は音の強弱とオーケストレーションだけというまるで、ミニマル・ミュージックや同じフレーズが変化せずに演奏される一部のダンス・ミュージックのパイオニアのような曲です。「オーケストレーションの天才」「管弦楽の魔術師」といわれることをまざまざと見せつけれられます、音色の変化が秀逸です。

 しかし、その本領が最も発揮された曲は「ダフニスとクロエ」
ボレロ」のようにシンプルではなく、饒舌だからこそ感じる音色の変幻自在に変わる様。
その変幻自在ぶりを御覧あれ。


Maurice Ravel: "Daphnis et Chloé" (part 1)


Maurice Ravel: "Daphnis et Chloé" (part 2)


Ravel - Vladimir Ashkenazy - Daphnis et Chloe (3/3)

そして、R.シュトラウスラヴェルストラヴィンスキーと比べても、オーケストレーションが素晴らしいと感じた作曲家は今のところ、チャイコフスキーだけです。彼の曲は交響曲よりもやはりバレエ音楽が最高だ。今回は「クルミ割り人形」から、有名な曲ばかりながら取り上げたいと思います。


Tchaikovsky - The Nutcracker, Op. 71 - Part 1/16

クルミ割り人形」。やはり序曲から素晴らしい。メロディーラインはさながら、ハイドンのように聴こえます。


Tchaikovsky - The Nutcracker, Op. 71 - Part 3/16

マーチ。この作品の中でも有名な曲の1つ。アニメ「プリンセスチュチュ」では、CM前後のアイキャッチでしよう。さっき、Wikipediaを見てしったけど、前述のアニメの黒幕ドロッセルマイヤーは、このバレエで登場するキャラクターでもあります。ということは、原作者は、すべてそれらを計算して組んだのだろう。お見事。なお、チャイコフスキーの曲がよい思ったキッカケ、以前紹介したシンガーソングライター岡崎律子さんの歌が好きになったキッカケは、このアニメからでした。そしてアニソン三昧だったころがありました。プリンセスチュチュは、特定のクラシック曲(の一部)に主人公の姿を投影させ、それをBGMの枠を超えたライトモティーフとして物語を組み立てていくというおもしろい作風。前半最後の話しのタイトルは「白鳥の湖」だったり、クラシック好きであれば、オマージュとも取れること、請けおいな作品でした。17話の「罪と罰」では、ゲストキャラの王子役の声がパパイヤ鈴木さんだったことに驚きました。ギャグのオンパレードで笑いながら見ていたことが忘れられません。


Tchaikovsky - The Nutcracker - Dance Of The Sugar Plum Fairy

妖しくも美しい小悪魔的な魅力の曲です。チラリンと鳴っている美しい音色の楽器は、チェレスタ。鍵盤を押すとハンマーで鉄琴をたたく楽器で、最初はこのパートは、グラス・ハーモニカ(クリスタル・アルモニカ)で鳴らしたかったものの、手に入らずこの楽器になったというエピソードがあり、私はクリスタル・アルモニカで聴いて見たいと思っている1人です。勝って演奏できるようになりたい。アニメ「プリンセス・チュチュ」でも何回か使われていた曲。このアニメの話の冒頭もしくは事件が起きる兆しのシーンでよく流れていましたね。シーンがあっていて、とてもよかった。この曲のベースラインは、Softbank mobileのCMとTVドラマ「のだめカンタービレ」にも流れたプロコフィエフの「ロミオとジュリエット組曲第2番のモンターギュー家とキャピュレット家にも似ている。おそらくオーケストレーションで影響を受けたと推察されます。違いは、プロコフィエフは皮肉の塊であり、オマージュの様相を呈していること、チャイコフスキーのこの曲は、とても神秘的であることのように思います。


Tchaikovsky - The Nutcracker Suite- Dance of the Reed Flutes

今、ソフトバンクのCMで流れているあれです。BGMのセンスが良いなと思いつつ。メロディーと音色の変幻自在ぶりが美しくて、好きです。


Tchaikovsky, The Nutcracker, Waltz of the Flowers.

そして、一番有名な花のワルツ。ウインナワルツ風の揺らぎがあって、ワルツの曲では1番好きです。オケのパートが次々に変わって、大団円に変わっていく過程もとても好きです。アニメ「プリンセスチュチュ」では、オープニングテーマ「Morning grace」の間奏で使用され、14話か15話のクライマックスで登場、最終回では、最終決戦のフィナーレで使用。名場面では度々登場。

 交響曲第5番も近々聴いて見る予定。



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