Domenico Cimarosa

ゲーテと同じ年に生まれた。ナポリに生まれ、ナポリ、ヴィーン、ロシアで活躍した。
機知にあふれた生き生きとした陽気な音楽、美しいメロディ、明るい色彩、軽やかなリズム、磨き抜かれた音、洗練された感性は、ゲーテも真の芸術家として絶賛した。

もともとゲーテが、信頼を寄せた・絶賛した作曲家つながりで知った。
音感が優れていた口の悪いヴァイオリニスト・作曲家の故・玉木弘樹氏も、チマローザを、モーツァルトよりも変化に富み機知にあふれているが、早書きのためか底が浅く聞こえると書いていた。最高傑作「秘密の結婚」の序曲はモーツァルトの「フィガロの結婚」と根本的に似ているとも書いているが、雰囲気は似ている印象。モーツァルトの死後に「秘密の結婚」を作曲したので、モーツァルトから影響を受けたかもともとの作風なのだろう。心地よく聴かせて、いきなり不協和に聴かせるところも共通。メロディを活かすために転調をする癖は似ている印象。というよりも、モーツァルトが影響を受けたのだろう。ヴィーン以降の作品における転調と調性の対比は似ていると思う。

チマローザの方が、モーツァルトよりも聴きやすい時があるにも納得。こちらは、晩年のモーツァルトと違い、完全にロココ調のまま生涯を終えた。

秘密の結婚

ハープシコードと弦楽器のための交響協奏曲でいいだろうか?正確な訳が分からないことと、オーボエ協奏曲は後世の編曲であるため。

レクイエム

音質が悪いけれど、1動画ですべて聴けるのが、これだけ。見事だ。

ニューグローヴ音楽大事典で調べ上げたら、加筆予定。また、ゲーテと親交があり、メンデルスゾーンの師でもある、カール・フリードリッヒ・ツェルター、ゲーテとの対話でも名前が出てきたジャコモ・マイアベーアも同時に調べる予定だ。これは、ゲーテの音楽観を辿る旅でもある。