ブルックナーの特異性

天才と呼ばれた人物に多い変人ぶり、中世農民のような性格、振る舞いもそうであるが。中世農民のような性格、振る舞いの人は、メッテルニヒ治世下では多かったことが確認できる様で、この点はあまり珍しくない。ただし、著名な音楽家でこの時代では唯一だと思われる。

音楽でとりわけ異質に感じるのは、3管編成と考えると、突出してスケールが雄大であること。そして、ヴァーグナーと比べて原色の対比が多いにもかかわらず、誰よりもオルガンのようにオーケストラを響かせること。
そして神秘的で、自己超越的であること。現時点で、この点は、同じ位置の作曲家は、他にいないように思える。
マーラーシベリウス等、リスペクトしていた人物は多い。
他にも、ヴァーグナー、ヴァ―グナー派時代のハンス・フォン・ビューロー、指揮者ではほかに、デッソフ、ヘルベック、ヘルマン・レヴィ、フランツ・シャルク、ヴァインガルトナー、ハンス・リヒター、ピアニストのヨーゼフ・シャルク。ヴァーグナー派に付く前であれば、その間だけハンスリックの名前も挙がる。