YouTubeで見つけた前衛音楽
またまた不思議な響きのする作品から。
始めに、リゲティのレクイエムから。
Requiem Ligeti.
http://www.youtube.com/watch?v=5KWnUlDECwI&fmt=18
1つ1つのパートが、繰り返し繰り返しメロディを形を変えながら繰り返すことで、全体的に動きのある音響の固まりとして聞こえる不思議な曲。使い方次第では、騒音同然と化す。もっともルネサンス音楽の一部は、数十声部における重厚なポリフォニーを駆使し、それらの曲では各声部全体がほとんど巨大な一つの塊となって聞こえるとても似た手法が使われていたようである。
ここからは、ヘルムート・ラッヘンマンの曲。特殊奏法による音色の発展と拡大によって、メロディの重なり合い、ハーモニーを否定したとされている。
Mouvement (1982) by Helmut Lachenmann [1/3]
http://www.youtube.com/watch?v=9BHzFggEGS4&fmt=18
Helmut Lachenmann "Salut für Caudwell" für zwei gitarristen
http://www.youtube.com/watch?v=2fdkEnsizPg&fmt=18
ただ、こうした響きを聴いていると、以前取り上げたミルトン・バビットのフィロメールと同じベクトルだと感じさせる。
http://www.youtube.com/watch?v=6Rd5_9hyWm0&fmt=18
続いて、ブライアン・ファーニホウの曲から1曲。複雑なリズムとリズムの重なり合いに目を向けたもの。非常に動きの多いメロディを複雑に絡ませている。
Ferneyhough Lemma-Icon-Epigram Pt 1
http://www.youtube.com/watch?v=qUKHMR6xZtU&fmt=18
これも、ミルトン・バビットのフィロメールに通じるものがある。
元々フィロメメールを生んだ手法を受け継いで、独自の発展を遂げたものだから、当然なのかも知れない。
ここからは、以前書いた響きの考古学,etcで取り上げた作曲家の作品から。ここでは、雅なアジアンサウンドが聴けます。
まずは、ハリー・パーチから。
the music of harry partch part1
http://www.youtube.com/watch?v=mOHBqFevy0k&fmt=18
the music of harry partch part2
http://www.youtube.com/watch?v=mOHBqFevy0k&fmt=18&fmt=18
the music of harry partch part3
http://www.youtube.com/watch?v=g01kx_68ih0&fmt=18
the music of harry partch part4
http://www.youtube.com/watch?v=br4I6OuDLYY&fmt=18
ここからは、ラ・モンテ・ヤングから。
http://www.youtube.com/watch?v=yfZzz58VUaw&fmt=18
現代の西洋の流れを引く芸術音楽は、ミニマル・ミュージック*1や音律の観点から響き合うサウンドを求めたもの、新ロマン主義・社会主義リアリズム*2以外わざと理解しにくい作品を作ることが至上命題だったように思う。論理的で構築的であることは大事。その上で、音色や響きの美しさ、メロディの良さ、リズムなどの良さ、わかりやすさは、とても大事。