ザ・シンフォニカ第57回演奏会 高関健指揮 ブルックナー/交響曲第8番を聴きに行く

過密シフトを承知で行く。自由席のため、会場で座席が選べる。ホールは、すみだトリフォニー 大ホール。
ネットで調べた結果、座席は3階正面最前列に。金管が弦より聴こえがちと書かれていたが、実際にそうであった。ショルティ指揮シカゴ交響楽団演奏のブルックナー交響曲第9番と似たバランスであった。
私の現在のオーディオ環境はi Pod Touch or iPhone直挿しKlipsch X11ラウドネス補正で、100Hz以下と8kHzを強調し、100Hz-300Hzの膨らみを10dBカットしている。この時はそういうものなのかと思ったのであるが、このバランスもいいではないかという結論だ。ホールトーンはあまり感じなかった。
初めの演目は、ドビュッシー管弦楽のための映像より「イベリア」。この曲は初めて聴く演目。
どことなくスペイン風。曖昧模糊宇な感じが7ドビュッシーらしいなと。こういうオーケストレーションコルンゴルトやシュレーカーでも時折聴こえるな、ハリウッド映画音楽でもあるなと思いながら聴いていた。結構新鮮。
そして、お目当てのブルックナー。終盤になるにつれてアンサンブルがホルンからずれてきた印象だ。実際ホルンにとっては難曲だと思う。というのも、主席は、コンマスに負けじと劣らず吹き続けるからだ。この作曲は作曲者の改訂癖、更に後輩指揮者が手を入れた版があったりとややこしい。ここでは、今となっては演奏回数が少ないハース版であった。カラヤン、ヴァント、日本人だと朝比奈隆が用いた版である。ノーヴァク第2版と比べると、少し間延びかつ音が薄くなる箇所がある。ただし、後輩指揮者がかつてやったような加筆が第4楽章に1か所あるが、曲のプロットを考えるとそこは正解だと思っている。後輩指揮者の楽器追加も私は必ずしも嫌いではない。9版の改悪版みたいにゲネラルパウゼが消えたり、フォルティッシモを伸ばしきらないのは流石にきらいであるが。とは言え、ユニゾンで、フォルティッシモする際のホルンは、トランペットに負けじと鳴っていて素晴らしかった。
もう少し、ライヴなホールで聴いてみたかった。もしくはミューザ川崎か。この6日後には、横浜シンフォニエッタ、会場はミューザ川崎 大ホールに行きたかったが、スタミナ不足で行けなかった。