ジョージ・セル指揮モーツァルト 交響曲第33番、モーツァルト 交響曲 ベーム BOX届く

ここでのジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団演奏のモーツァルトの音質が時代を考えてもよかった。この頃のSONYの録音というと、デッカはおろか、同時代のDGにすらおとるもやっとした印象があったからだ。よくみるとDSDマスタリングとのこと。人によっては高音が固くて比重高過ぎという意見もあるが、解像度と音のバランスが上がったのはうれしい。海外盤のBOXを買えば1万円越えで手に入るとのこと。ヴァルターと並行して私に買えと言わんばかりである。
そしてベームが指揮したヴィーンフィルとのモーツァルト交響曲のライヴ映像、一部ヴィーン交響楽団であるが。
中期最高傑作と名高い29番がとても素晴らしい。ヴィーン楽友協会黄金の大ホール特有のとけあい壮麗に美化されて聴こえるホールトーンと管楽器がとけあうヴィーンフィルの音色が相まって、ヴィーンオーボエとヴィーンホルンがユニゾンで響きあうさまは、オルガンのような壮麗さをもって響き渡るし、第1楽章は、結婚式の開始にとてもあうという印象。交響曲第41番も、第1楽章ととりわけメヌエットはテンポを早いほうが、第2楽章はもう少しゆっくりなテンポと思えてくるが、演奏そのものは素晴らしい。とりわけ第4楽章は。ベルリンフィルとの全集録音に匹敵するテンポの爆演である。この音色で、このテンポがうむ高揚感は何にも代えがたいくらい素晴らしい。
カール・ベームは、民音主催のヴィーン国立歌劇場初の来日公演の指揮もとっているので、同志にとっても、縁深い。演目は、指揮者、歌劇場メンバーにとっても十八番であったモーツァルト フィガロの結婚の4公演。そしてベームにとって指揮の師であったR.シュトラウスナクソス島のアリアドネ」1公演の2作品で指揮をした。