Mozart Sinfonie NR.29 A-dur K.201,NR.31 G-dur K318,NR.32 B-dur K.319

交響曲第29番からは、フィナーレを。実に、清々しく力強いフィナーレだ。
交響曲第31番は、は、展開部と(短縮された)再現部の間にゆっくりな楽章を挿入した、切れ目のない3楽章の作品。当時のフランス・オペラ・ブッファの序曲では多かった形。構成、この形に近い作品と言うと、ある意味シェーンベルク以降の室内交響曲以外思いつかない。6分4秒の当たり、マックス・レーガーは聴いたり楽譜を読んでいるのだろうか。「モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ」で、この和音とともに始まる変奏があるのだ。
交響曲第32番は、「ザルツブルクの奴隷的束縛の中にもなお、明るく満ち足りた時間を体験したことを示す」,「美しい夏の日の喜ばしい絵」と評され、モーツァルトの田園交響曲の異名を持つ。モーツァルトの中でも、最もロココスタイルの素朴さが現れた作品だと思う。印象的で豊かなメロディは、琴線に触れるに違いない。コルンゴルトの作品だと、シンフォニエッタが最も雰囲気が近いと思う。緩徐楽章では、後のアヴェ・ヴェルム・コルプスに通じるようなハーモニーが聴こえ、とても夢心地になる。また変ロ長調ということもあり、ホルンが心地いい。調が同じこともあり、ベートーヴェン 交響曲第9番 第3楽章で何度も聴き込んだ、今でも最も好きなあの和音も聴こえてくる。

Mozart Symphony No 32 in G

Mozart: Symphony No.33 - Kleiber/WPh

Mozart: Symphony No. 29, Mvmt. 4 - Vengerov, VFCO