吹奏楽のための小品 副題:戦争狂信への警鐘と祈りを聴く


個人的には、愛国を訴えながら、亡国へといざなう者たちに聴かせたい。そんな作品である。
形式は、極めて緻密な3部形式である。

交響曲第1番と比べて、20世紀前衛音楽に傾いた音楽となっている。
ただし、弦楽四重奏曲第1番、ピアノ・ソナタ第1番ほど前衛に振り切っていない。
吹奏楽と邦楽器との掛け合いが印象的。
祈り 同様、音楽隊で聴いてみたいと思っている作品でもある。
なお、新垣隆氏の記者会見で、依頼を受けた時、ゲーム音楽風にとのことで、鬼武者風になったことが、判明した。鬼武者同様、邦楽器もあるので、フレーズの一致も納得がいった。

祈りも、極めて緻密な3部形式である。
最後は、スターウォーズでおなじみの泣く子も笑う「ドーソ」音型のファンファーレが出てくる。
極めて不協和に始まり、悲痛な祈りが、最後は、高らかな勝利の雄たけびと、平和への祈りに変わる、そんな作品だ。