ラファエル・クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団演奏モーツァルト交響曲第40番・41番1985年ライブCD届いた

発送まで時間がかかりそうだったので、早く届いて驚いた。身内も、珍しく家を空けており、あっさりと取り込みに成功。
SINFONIEN G-MOLL KV 55
さっと聴いた演奏。色々な方が書かれているのだけど、この2作品の中で、最もスケールが大きい演奏であるかもしれない。
ヴァルターファンで、クーベリックファンと言う人も多そうだけど。
演奏の冒頭、特に第41番第4楽章コーダ直前で突然リタルダントではアンサンブルは崩壊寸前になるところもある。コーダは、いきなりインテンポに戻る。マーラーでもそうだったのだけど、ぜんぜんあざとくない。この自然体はどこから来るのだろう。
セルと比較して、アンサンブルは2歩落ちるのかもしれないのだけど、とても筋肉質で力強い。この神々しさはどこから来るものだろうか。この高揚感は、今まで感じたことがなかったもの。
これは、今年が再録がであるらしいブリュッヘンの既発盤、私がこの曲の良さを理解し始めたきっかけになったジョージ・セル、まだ聴き込みが足りないヴァルター・ヴィーンフィル盤、カラヤンカール・ベームそれぞれのヴィーンフィル盤と比較しても。
音色はやはりヴィーンフィルが好き。オルガン風の音色になりやすいから。雅な印象を与える点で、古楽器の音色も好き。そういった音色の個性では若干劣るのかもしれない。しかし、各楽器の音色の等質性がとれていることもあり、その色彩感はとても素晴らしい。もう少し雅かつオルガンのような荘厳さがあれば理想的ながら、両立できないであろうし、私の我がままに過ぎない。

ともあれ、この演奏解釈は、比類なきものに思える。
ヴァルター、ベームブリュッヘン、セルと言った演奏と同等以上の演奏の一つだと思う。
とりわけ、演奏解釈は、自然体ながらありそうでない比類ないものだと思う。