ゲーテの格言 10

全く人間という奴はこうしたもんです!
どいつもこいつも違えばこそ。
隣の人が不幸に襲われれば、大口あいて喜んでいる。
恐ろしい火の手が上がると、それっと皆駆け出す。
痛ましや、哀れな罪人が仕置場にひかれて行くと言えば、みな見に出る。
今日も今日とて、罪もない避難民の気の毒な様を見に、
みな遊山みたいに出かけるのです。同じ運命が、すぐとは言わないまでも、
いずれは自分の身の上を見舞うことを考えるものとてありません。
こうした浮わついた気持は勘弁なりませぬが、やはり人間の持ち前ですなあ。


ゲーテ格言集 (「ヘルマンとドロテーア」第1の歌から) P23-24 人間と人間性について ゲーテ著 高橋健二編訳(新潮文庫)】

「人の不幸は蜜の味」と、よく言われますね。それは、科学的にも証明されたようです。


他人の不幸 科学的にも蜜の味だった
要約すると、3点

1:「妬ましい」人物が登場すると、身体の痛みにかかわるの「前部帯状回」という脳の部位が活発化した。自分と同じく平凡な人生を歩んでいる登場人物には、この活発化が見られなかった。


2:「妬ましい」人物を襲った不幸を示したところ、報酬を受け取ったときの心地よさにかかわる「線条体」が強く反応。この反応は、平凡な友人の不幸では見られなかった。また、妬みの感情が強いほど、不幸が訪れたときの反応が活発だった。


3:「線条体はおいしいものを食べたときにも働くことが知られる。

つまり、人は、不愉快な人の不幸を、喜ぶ傾向があるということ。それは、経験則からだけではなく、科学的にも証明されているということです。


であるから、人の不幸を嘲う癖を、打ち破るためにも、毎日の御書と先生の御指導の研鑽、活動、唱題に励んで参りたい。


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