無伴奏ヴァイオリンのためのシャコンヌを聴く


J.S.バッハ無伴奏ヴァイオリンのためのシャコンヌに似た主題は、ピアノとヴァイオリンのためのソナチネ嬰ハ短調の第2主題から派生である。
どんどん変奏されていく中で、シェーンベルク室内交響曲第1番スケルツォ部分、バルトーク弦楽四重奏曲で聴こえてくる特殊奏法が聴こえてくる。その場所は、映画「桜、ふたたびの加奈子」で終盤、主人公夫婦が食事をしている場面で流れている。何とシュールでホラーな。
元のモティーフを基に、考えられる限りの特殊奏法とベルク的無調、バルトーク流の転調がなされ、ポリフォニックに徹底的に性格変奏される様は素晴らしい。