佐村河内守 調べもの

日経新聞の全面広告の言葉などで、印象的な言葉があった。以下、

「人間の存在の基本は苦しみです。たとえ幸せに見える人でも他人にはわからない困難や苦悩を抱えている。誰もが希望の光を見いだしたいと心から願い、その思いをこの交響曲に重ね合わせて聴いてくれているのでしょう。私の音楽は、自分を信じ、自分の内側にある闇から生まれる“光の音楽”なのです」
この作品から、戦争のない平和な日々や、平凡な日常という当たり前のありがたさを感じてもらえたら、と語る。

ブッディストである氏らしい言葉である。

この長大な交響曲第1番はどのように創作されたのだろう。「私の場合はピアノなど外の音に頼って作曲できないので、自分の内側から湧き出てきた音を、頭の譜面に記憶させます。作曲していた2年の間、一度もペンをとることなく、すべてを記憶し、完成した時に1週間ほどで一気に譜面に書き上げました。瞑想(めいそう)的な作曲法なのです」

凄い記憶力だと思う。興味があることは、二度と忘れないタイプの方なのだと思う。書き上げたペースは、マーラー交響曲曲第8番、モーツァルト交響曲第39番-41番を書いたときに、負けじと劣らず早いのではないだろうか。
NHKで取り上げられていたと思われる映像は、楽想をまとめた時に、一気に書かれた楽譜だったのだろう。

ここでは、具体的には触れないが、氏が、全聾になるまでに、スコア・リーディングに励んだオーケストラの大作の数も分かった。実際に聴いた作品は、圧倒的に多いと多いと推察されるが、数だけ見ると少ないようにも思えた。逆を言えば、それらを確実に自らの血肉にしたのだ

P.S.コメントの返信が、非常に遅れています。正直、返事を書くのに、どう綴ろうか悩んでいます。遅くとも6日後には、返信したいと思っています。ご了承ください。