Mozart K452 Arrange




変ホ長調のまま、原曲が木管に完全に最適化と言うこともあって、弦楽四重奏の響きに違和感がある。ニ長調にすれば、開放弦で鳴らせ、それに合わせて、この曲のルールに則して転調していけば、違和感のある音程はぐっと減るはずだ。第2楽章の清涼感と哀愁に満ち溢れたある意味深遠な響きが結構スポイルされてしまっている。ピアノパートをオーケストラ化した方が、いいのかもしれない。理想は、シェーンベルクの室内交響曲第一番、シュレーカー 室内交響曲かもしれない、当時のモーツァルト魔笛辺りの編成を室内交響曲風に圧縮したような。モーツァルトグロッケンシュピールの鳴らし方は、メシアンチャイコフスキー、ヴィーン世紀末音楽に勝るとも劣らない色彩感に溢れたものだ。